コロ犬の物語感想日記

自分が観た映画やアニメやドラマ、小説などの感想ブログです。

「セッション」を観た。壊れる胃!!(ネタバレ感想)

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あらすじ(ネタバレ注意!)

 

・一流のドラマーを目指し、音楽院に通って練習を頑張る主人公アンドリュー。

  音楽院で、めちゃくちゃ実績のある指導者フレッチャーの目に触れ、

  彼の指導するバンドチームにお呼びがかかる。

フレッチャーの鬼指導に頑張ってついていき、精神的に追い詰められながらも

  めっちゃ頑張るアンドリュー。

  指導は本当に厳しくて、もはやイジメレベル。

  それでも食らいつくアンドリュー。

  何だかんだドラムの主奏者の座を勝ち取った!

 ・だけどここ一番の大事な舞台で大失敗!

  しかもフレッチャーの冷たい態度にブチ切れたアンドリュー。

  ついにフレッチャーを殴って音楽院退学!


・大事な目標を失ってアンドリューは腐った日々を送る。

  そんなある日、何気なくぶらついた先で、ジャズクラブで演奏してる

 フレッチャーを発見する!

  フレッチャーもまたアンドリューに気づき、去ろうとする彼を呼び止める。

アンドリューは気まずいながらも、話をする。

 聞くとフレッチャーもまた、過激な指導方法が原因で元生徒から訴えられて

 音楽院をクビになっていたのだ!

 (・・・実はその訴訟に、アンドリューも裏で協力していたりするが。)

 

・互いに何やかんやお話して、フレッチャーから今度自分が指揮するバンドの

 ドラムやらない?めっちゃ大きな舞台でスカウトマンも来るしチャンスだよ!

 と誘われる!

フレッチャーとも和解したし、心機一転頑張るぞい!と昔迷惑かけた元恋人や

 心配かけたパパンも誘って大舞台に望むアンドリュー!

  しかし…そこで…待っていたモノは……!



というお話。

一番のネタバレはしていないけれども、しているようなモノですね。

 
 

感想(以下、さらにネタバレだらけ。主観と偏見あり。)

 
 

見終わった第1の感想は…

 

「い…胃薬飲まなきゃ…」

 

鑑賞中は、アンドリューに感情移入し、アンドリューと伴に追い詰められ、

ハラハラヒヤヒヤイライラモヤモヤ…終盤はいやぁぁぁぁぁぁ!

一番最悪で最低で嫌な状況来たぁぁぁぁ!!


見終わった後、憔悴しました。


しかし、最後の最後のアンドリューのあの姿はとってもカタルシスを感じる事が

出来たものですが、しかし。

 

疲れる映画でした。


あと、「胃薬飲みたい」以外に、すっごく湧き上がった感情。





ネタバレ大注意





フレッチャー、お前何わろとんねんっっ!!」(終盤)


 

いや、わかります。ええ、フレッチャーからのプレッシャーを乗り越えて、

アンドリューがホンモノになった瞬間。

その瞬間に立ち会って、フレッチャーが喜びを感じたのはわかる。けども。

アンドリューは追い詰められたから、ホンモノになれたのかもしれないけども。

でも私はフレッチャーのおかげとは認めたくない!!

認めたくないんじゃぁー!!

 

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指導…について。

自分の考えとしては、やっぱり人格否定は嫌いだ。

優しくしろとは思わない。

でも厳しさで伸びる人もいれば褒めて伸びる人もいるし。

本当の指導っていうのは、その人の特性を見極めて本人を導くものでしょう。

でもフレッチャーは、導いているんじゃなくて、崖からただつき落として、しかも

落とされた相手が死のうがどうしようが関係なく、崖から登る事が出来た

ホンモノを俺が指導した!って言ってるだけじゃん!!

 

と思ったり。

 

落とされた人間も、キチンと導く人がつけば、『ホンモノ』にはなれなくても、

何かしら世間に、誰かに届く演奏が出来たかもしれないじゃない。

理論も教えず、ただただプレッシャー与えて潰しにかかって、耐えたものが良い

なんて、ただ資源を無駄に潰してるだけじゃないか。

それに、終盤のフレッチャーのやった事を見ると、フレッチャー小っちゃい人間だなって。

だって個人演目ならまだしも、大勢で作り上げる演奏を成功させる事より私怨を

優先しちゃうんだもの。


(それとアンドリューはフレッチャーに酷い目にあって怒りを感じながらも、

  それでも認められたくて、彼を全否定出来なくてって、あれは指導者に対しての

  尊敬とかそんなんじゃなくてDV被害者的な心理状況じゃないかと思ったり。

  ここ辺り、この映画の監督は狙って描いてるのかな。

  パンフレットとか見ればわかったのかな。情報不足。

  しかし、この映画だとフレッチャーの事完全に否定的には描いてない感じも

  するのよな。体育会系的な賛美…違ったらすみません。)


…ふう。

熱くなってしまった。

色々と感情に任せて、感想…というよりフレッチャーに対する文句を書き連ねてしまいましたが…。

それだけ映画に魂持ってかれて見入ってしまったという事でもあります。


最初、鑑賞し終わった時は、何だかんだ凄いモノを見たなぁ!

と、どちらかというとポジティブな感想だったのですが、こう、最後の

フレッチャーのニヤリ顔がジワジワ私の怒りを呼び起こしまして…。


まとめ


・見て損はない映画ですが、胃薬を用意して見ることをお勧めします☆